片町の人気割烹『たけし』で8年間修業した後、寿司居酒屋やフレンチ、小料理店など、各地の様々な飲食店で2年間の武者修行を積んだ店主・長山将吾さん。彼が東金沢駅近くに店を構えたのはコロナ禍の2020年３月ことだった。店主の人懐っこい朗らかな人柄も手伝って、店は家族や友人、近隣住民らに支えられ、地域の人気居酒屋として親しまれるように。今では遠方から足を運ぶ客も増えている。 注文が入ってからひと鍋ごとに炊き上げる「土鍋ごはん」を看板に掲げているが、メニューや黒板には、新鮮な魚介料理や旬の食材を使った季節料理が並ぶ。この店では「土鍋ごはん」を注文してから、気の利いた酒の肴をつまみつつ、炊き立てご飯で〆るというのがお約束だ。能登牛のステーキやガツンとした揚げ物など、食べ応えのある料理もあるため、客層も若者のグループから地域の家族連れまで非常に幅広い。一人晩酌や一人ご飯も気兼ねなく楽しめるカウンター席もあり、早い時間から晩酌を楽しむ人も。 また、割烹仕込みの華やかな盛り付けや、季節感の演出もさすがで、SNSで見た「突き出し」の美しさに引かれて店を訪れるという女性客もいるという。SNSの更新には女将の瞳さんが一役買っており、季節のおすすめ料理はもちろん、店主・将吾さんのお茶目な姿を垣間見ることもできる。こんな仲良し夫婦が切り盛りする居酒屋が愛されないわけがない。